パージ (The Purge)

パージ
(2013/06/07)
監督:James DeMonaco
脚本:James DeMonaco
制作:Jason Blum
出演:Ethan Hawke, Lena Headey, Adelaide Kane, Max Burkholder
時間:85分
★★★☆☆
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『パージ』は、監督・脚本をジェームズ・デモナコ、制作をジェイソン・ブラム、主演をイーサン・ホークが務めた社会科学フィクション。

全ての犯罪を合法化するという日を設けることによって社会が如何に変化し、如何に人々が行動するかが描かれた作品。



あらすじ

2022年のアメリカ。失業率1%、犯罪発生率も過去最低となった。それは新しい統治者によるパージ(浄化)と呼ばれる政策によって実現されていた。

1年に1回のパージの日、午後7時から翌日の午前7時まで警察・消防・医療サービスは停止し、全ての犯罪は合法化される。

パージ当日、富裕層は自宅を要塞化して身を守り、貧困層はパージの格好の餌食となっていた。そしてこれがアメリカ全土の失業率と犯罪発生率を見かけ上押し下げていた。

富裕層が集まる居住区に家を構えるサンディン家は、父親・ジェイムスが防犯システム会社勤務ということもあり、ドアや窓の全てを塞ぎ、家の周囲に監視カメラを設置し、パージに備えていた。

パージの開始を告げるテレビの放送を受け、監視室に集まったサンディン夫婦とその娘と息子。家族は、家が完全に要塞化されたことを確認した後、それぞれ自室に戻る。

自室に戻った娘・ゾーイは、彼女のボーイフレンドが隠れていることに気づく。そのボーイフレンドはゾーイよりも年上過ぎ、交際を父親から反対されていた。そしてボーイフレンドは、今日こそ父親を説得すると言って部屋を出て行ってしまう。

一方暇を持て余した息子のチャーリーは監視室に居た。そして彼は監視カメラからの映像を映すモニターに、助けを求める人間を見つける。その人間は黒人の男で、「殺される、助けてくれ」と家々を周っていた。そしてそれを見たチャーリーは、彼を助けようと家の防犯システムを解除してしまうのだった・・・。


ネタバレ注意

アイデアは良いのだが、物語は富裕層の家に侵入してきた者たちと一家族の間の殺し合いが終始続くばかりで、このような状況でよりエキサイティングな部分が抜け落ちている。

それは例えば、主要都市の中心地における人々の奪い合い殺し合い、同じコミュニティで普通に仲良くしている同僚同士ので殺し合い、そして何より愛憎を要因とする諍いなどがあれば、それは絶対に面白い。

そんなエキサイティングな物語があるはずなのに、この映画ではそれは描かれていない。
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